短時間で学ぶデータマネジメント ― データカタログとは?

2024-12-24

 

 

 

 

データ品質と信頼性を向上させるデータカタログの魅力

データカタログとは、組織の膨大なデータ資産に対してメタデータ(=データを説明するデータ)を管理する仕組みのことです。

 

 

 

 

まずは、メタデータの役割を解説します。

例えば、ここに「100」というデータがあったとしても、数字だけでは何を表しているのか判断できません。しかし、「商品価格(税抜)」というメタデータがあると、「100」は商品価格を意味する「100円(税抜)」であると理解できます。このように、メタデータがあることでデータが何を意味するのかを明確にすることができます。

 

メタデータがなくても、データの羅列を見て金額のようだと推測することはできますが、それが税抜きなのか税込みなのか、円なのかドルなのかを正確に理解することはできません。このままのデータを使って分析してしまうと、当然ながら分析結果の正確性が疑わしくなりますので、経営指標などの重要な側面で利用したり、積極的にデータを活用するためには、メタデータの適切な管理が不可欠となります。

 

このように、必要なメタデータを収集して管理し、利用者がそのデータを効率的に参照できる仕組みがデータカタログです。データカタログを導入することで、データ利用者は必要な時に素早く社内のデータを参照して利用することができます。また、データ品質の測定結果を含めたデータカタログを作成することで、利用者はデータの充足率やユニーク数、実データのサンプルを確認できるので、それぞれの使用目的に最適なデータを、データ管理者に問い合わせることなく取得することができます。そして、組織全体のデータを整理し適切に管理することで、必要に足るデータを確かな品質で利用することができ、組織全体でのデータ活用を飛躍的に促進することが可能です。

 

 

データカタログ導入・推進のポイント

 

 

データカタログの構築は、利用シーンに合わせたツールを選定して導入するだけでは終わりません。

 

データカタログツールを構築しても、ツールに入れるメタデータが揃っていなかったり、メタデータの内容が曖昧であったり、情報が古くて更新されていなかったりすると、必要なデータの選択が難しくなります。また、データが示す値を誤認識したまま使用すると、分析結果も正確ではなくなり、判断のミスを招いてしまいます。

 

このような状況を避けるために、データカタログ導入には、次のポイントを抑えておくことが必要です。

 

1. 「利用者に合わせた」メタデータの設計: データカタログを効果的に利用するためには、利用者の役割やデータリテラシーに応じたメタデータの設計が重要です。例えば、データ管理部門とシステム開発部門では必要とする情報が異なるため、それぞれに合わせたメタデータを提供することが求められます。誰が使うのかを想定し、管理するメタデータを決定することが、データカタログの効果を最大限に引き出すために重要です。

 

2. 利用者が「わかりやすい」メタデータの作成: メタデータの内容が具体的で分かりやすいものであることが、データカタログの利用を促進します。例えば、メタデータが薄い説明やシノニム(同義語)を含んでいる場合、利用者はデータの意味を正確に理解することができません。わかってもらうメタデータを作るには、実データを理解し、ルールに従って、具体的で明確なメタデータを作成することが重要です。

 

3. 利用者に継続的に「使ってもらえる」データカタログの運用: データカタログは作って終わりではなく、継続的に利用されるための運用設計が必要です。情報の最新化や正確性を保つだけでなく、利用者への教育や周知、業務の是正など、データカタログの利便性を向上させる取り組みが重要です。また、利用者がデータカタログを使い続けるためのフィードバックループを構築し、利用者のニーズに応じてデータカタログを改善していくことが求められます。

 

 

データカタログ導入は効果を検証しながら範囲を広げる

データカタログの構築において「理想を追い求めすぎる」と過剰になり、パンクしてしまうことがあります。そこで、最初はスモールスタートで始めて、効果を検証しながら段階的に範囲を拡げていくことが重要です。現場のニーズに応じた、効果的なデータカタログの運用実現を目指しましょう。

 

データカタログに関するより詳しい解説や、事例紹介、最新ツールの動向は、次の動画をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

動画視聴:データの力を解き放て!データカタログに秘められたパワー

データ分析者にとって使い勝手がよく、データの力を最大化するデータカタログに必要なことを解説します。

 

 

 

 

 

 

NTTデータ バリュー・エンジニアが考えるデータカタログ

NTTデータ バリュー・エンジニアのデータカタログ支援は、お客様の利用目的の達成を前提とした「利用者視点」でのデータカタログ選定・構築・運用サポートを行います。下記は、NTTデータ バリュー・エンジニアが支援するデータカタログ推進の一例です。

 

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▼ データカタログソリューションの3つの魅力とは?

・お客様の利用目的の達成を前提とした導入ステップ

・データ分析に耐えられるデータ品質か否かを事前調査

・メタデータの適切な維持運用のための仕組み作り

 

上の詳しい解説は、「データカタログソリューション」ページをご確認ください。

 

 

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▼ データマネジメントについて詳しく知りたい方はこちら!

 

    

 

 

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