データコンサルYブログ:(第9回)「リレーションシップの種類」~データマネジメントのすべては分からないが基本的なことはよく分かるブログ

2022-11-07

 

 

このブログは、人当たりの良さとマニアックな知識で、世間の荒波を漂流しリアライズに流れ着いた「流浪のデータコンサルY」が、データマネジメントについて控えめに語るブログです。仕事の合間の息抜きにご利用ください。

 

前回の振り返り

エンティティとエンティティは『キー』と『外部キー』でつながる。

エンティティとエンティティのつながりを『リレーションシップ』と呼ぶ。

●リソースもイベントも『キー』には番号やコードを用いることが一般的。

 

はじめに

本ブログは今回で最終回、すなわち「基本的なこと」はこれで終わりということになります。

内容はリレーションシップの種類についてです。

前回とあわせて読んでいただき、リレーションシップに関する理解を深めてください。

 

 

リレーションシップの種類

リレーションシップとは、エンティティとエンティティのつながりのことでした。

リレーションシップに種類があるということは、エンティティとエンティティのつながり方に種類があるということです。

つながり方の「種類」には大きく以下の3種類があります。

①    1対多リレーションシップ

②    多対多リレーションシップ

③    1対1リレーションシップ

 

それぞれについて説明します。

 

 

① 1対多リレーションシップ

前回の最後に出てきた「家族」と「買い物」のリレーションシップから、家族番号2番(りあら いず子)とその買い物に着目します。

その際、リレーションシップを双方向からみてみましょう。

 

 

 

まず「家族」から「買い物」をみてみると、家族番号2番(りあら いず子)は3回の買い物をしていることがわかります。そしてこの先何度も買い物は行うでしょう。

ですから、「家族」エンティティの1レコードに対し、「買い物」エンティティは複数のレコードがつながりを持っていることがわかります。

 

一方で「買い物」から「家族」をみてみると、買物番号1番において、購入者となる家族は2番(りあら いず子)に限定されることがわかります。この事実は今後も変わることはありません。

よって「買い物」エンティティの1レコードに対し、「家族」エンティティは1レコードのみがつながりを持っていることがわかります。

 

このような場合、「家族」エンティティと「買い物」エンティティの間には1対多リレーションシップがあると言います。最も一般的なリレーションシップです。1対Nと呼ぶこともあります。

 

② 多対多リレーションシップ

 

続いてのリレーションシップを説明するために、家族各々の“お気に入り”のお店について考えてみることにします。

上の図をみてみましょう。

各自それぞれ贔屓にしているお店があるようですね。

では、先ほどと同じように「家族」と「お店」の関係性を双方向からみてみましょう。

 

まずは「家族」側からみてみます。

りあら いず男を例にとると、ABCスーパーとOPQショップの2つのお店がお気に入りのようです。

ある家族1人に対し、複数のお気に入りがあるわけです。

 

では、「お店」側からみてみたらどうでしょう。

例えば、ABCスーパーの場合、りあら いず男とりあら いず子の2人からお気に入りにされています。

あるお店1つに対し、複数人がお気に入りにしているということです。

 

1対多リレーションシップと異なり、どちらからみても、一方の1レコードがもう1つのエンティティの複数レコードとつながっているのです。

このような場合に、2つのエンティティの間には多対多リレーションシップがあると言います。

M対NとかN対Mと呼ぶこともあります。

 

③ 1対1リレーションシップ

もう1つリレーションシップがあります。

1対1リレーションシップと呼ばれるもので、その呼び名の通り、あるエンティティとあるエンティティが1対1の関係性を持つケースを指します。

①と②をみてきた皆さんならピンとくると思いますが、一方のエンティティの1レコードに対し、もう一方のエンティティの1レコードのみがつながりを持っている関係性を指します。

 

 

 

上の図をみていただくとわかるとおり、この関係性においては必ず双方のエンティティの『キー』が一致します。『キー』が一致するということは同じエンティティと考えることができますが、様々な理由でエンティティが分かれるケースがある、ということだけ覚えておきましょう。

 

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

これにて「基本的なこと」の説明はおしまいです。

 

(第1回)データって何だろう?から始まり、データを説明するメタデータの話。

そして、データはつなげて人間にとって意味をなすようにしないと利活用できないという話。

エンティティとその種類。そして、キーとその種類について。

最後にリレーションシップと、その種類について触れてきました。

 

全9回の内容はデータマネジメント全体からすれば、基本のキであり、ほんの入口に過ぎません。

ただし、これらを知らなければスタートを切れないものであることも確かです。

データマネジメントに取り組み始めようと考えている読者の皆さまにとって、本ブログが少しでもお役に立てば幸いです。

 

 

 

※記載内容は執筆当時のものです。株式会社リアライズは2023年1月1日に株式会社NTTデータ バリュー・エンジニアに社名変更しました。

 

 

 

     

前回のデータコンサルYブログ

これがあると超便利!エンティティ同士を結び付ける、リレーションシップを解き明かします。

(第8回)エンティティとエンティティをつなぐもの

 

 

 

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