データの重要性

このコーナーは、リアライズ社長の大西が発信するブログです。最近の出来事や、今後のビジネスへの考えを綴っています。

 

先日、6月13日(土)のNHKの「追跡AtoZ」という番組で、社会保険庁の年金記録問題が取り上げられていました。

そういう番組がやることをテレビ欄で確認していた訳でも何でもなく、子どもの歯を磨きながらたまたま流れていたので慌てて途中からビデオを撮ったような感じでした。

システムの中に無秩序に登録されて活用できないデータと向き合い、大切な情報資産へと再構成する仕事を当社は本業にしています。(他に比べていただける会社もなく、非常にわかりにくいサービスですが、追々、このブログのどこかのタイミングでご説明させていただくことになるかと思います)

最近、この不況からか、

「既存顧客を競合から守りたい」

「グループ会社内の商品をクロスセリングしたい」

というお客様からのご相談が多く寄せられるようになっており、企業や個人データに対する名寄せやデータクレンジングサービスをご提供させていただく機会が増えております。

元々、顧客情報より属性がずっと多くて複雑な部材や資産データを多く扱ってきた当社としても、この領域での活動が増えているために他人事ではない思いで視聴しました。

あまり専門的で細かいことは割愛し、かつ、TV番組上での限られた情報から誤った見解を述べたくないため、あくまで私の雑感(印象)の範囲で羅列しました。

・「事実探し(その個人がどんな会社にいたか等の異動に関するトランザクション調査)」と「個人の特定(データベース上の判別・一意化によるマスタの整備)」との役割分担と作業連携が図られるべきではないか。

・今現在でもそうだが、その当時の社員名簿に正しい情報が残っていないことが多く、記録の原本との突合せができない以上、別の照合方法にした方が良いのではないか。

・処理の流れや手順がプロジェクト全体として統制され、コントロールされているのか。

・年金算定等の業務には精通していても、職員さんたちが「データベースの取り扱い」を理解しているのか。

・アルバイトさんや職員さんたちの作業方針は明確に決まっているのか(1件あたりどこまでどうやって探すか、かけてよい時間は、等)

・データベースが複数存在すると思われるが、照合すべきデータベースはどれとどれで、何と何をどうやって確認するのか、確認した結果を誰がどうやって処理するのかが明確に決まっているのか。

・照合先(紙やマイクロフィルム)がなくなった過去のデータは実質的にはもう追えないと思われるため、過去の年金制度に基づく試算等ではない単純な算出式のもと「再裁定」を行うルールが必要ではないか。(細かい金額の問題ではなく、支給されない方が問題)

いずれにしても、「誰が悪いか」ではなく、なぜ、そういう事象が発生したか」の問題の原因追及を行ったうえで、困っている方々(年金を少しでも早く受け取りたい高齢者の方々など)を先に対策を打つなどのメリハリを効かせた政府側の対応を期待したいと感じました。

また、どこかで「ここまで」という線引きをしないと、

「終わりのない事実探し」が、

これからもずっと続き、延いては税金がそこに無駄に使われるようなことがあっては本末転倒と思う次第です。

以上、あくまで私個人の雑感ということで。
また最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 

 

※記載内容は執筆当時のものです。株式会社リアライズは2023年1月1日に株式会社NTTデータ バリュー・エンジニアに社名変更しました。

 

 

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