“人を動かせるアウトプット”

このコーナーは、リアライズ社長の大西が発信するブログです。最近の出来事や、今後のビジネスへの考えを綴っています。

 

先日のあるお客様との打ち合わせで、当社の新しい資料をご提示しました。

これは、これまで当社がデータマネジメントに関するコンサルティングからデータ改善の実行(データのクレンジング・名寄せ、移行データ構築、等)、データメンテナンスBPOサービスまでを行ってきましたが、それが全体の体系としてきれいにまとめられていませんでした。

システム開発の際に求められる要件定義からテストまでのプロセスに照らして、現状データのプロファイリングから移行計画・設計、リハーサル実行までを有機的に整理し、これまで個々に存在していたものを一つの大きなソリューションと体系化してあります。

お客様やSIパートナー様からよく聞くのは、ER図だけ作って「データがちゃんと入っている」前提であるべき姿の絵を描き、実際には統合テストあたりの段階でデータが意図したどおりに入っていないため動かなくなる、もしくは、ユーザ側の作業であるデータ移行が長期化してスケジュール遅延を起こすようなことが多発しているということです。

SIerは「それはお客様の仕事」と投げてしまっているし、ユーザもその専門家ではないので、どう対応してよいかわからない。

本来であれば、システム以前のビジネスをどうするか、システム企画や要件定義の段階から、現状データの調査・検証やプロファイリングをしっかりしておかないと、「本来やりたかったこと(=どんなデータを流通・蓄積させてビジネスに活用するか)」が実現しないのみならず、「システム(=器)はつくるが、中身(=データ)がともなわない」といった状態になるのは必定です。

こうした現状が、SIerもユーザ企業の情報システム部門も

「システム(器)の完成で終わりではなく、データがちゃんと格納されて動き出すまでをちゃんとサポートすることが重要」

と、誰もが当たり前のように認識する世界にしていきたい。
まだ詳しいことは書けませんが、そういう思いから、この資料がつくられました。

うちの若手社員がこの全体像をまとめた資料をつくったのですが、お客様に見せたところ「これはすごい!」と大いに感動してくださり、私もびっくりしました。

「現状データをちゃんと押さえてからシステムを作っていきましょう」というシンプルな、でも、今いまは全く一般からは外れた方法論ですが、わかってくださる方にはわかってくださるのだと大変励みになりました。

同時に、この資料は社員たちが数十箇所のお客様、パートナーに対して何度もヒアリングを行わせていただき、紡ぎ上げたそうです。

社員たちをこんなところで褒めるのもどうかと思いますが、人を感動させることができるアウトプットなんて、そうそうつくれるものではなく、単純にすごいなと感じました。
経営者にとって、社員の成長やお客様からご評価いただけることほど、こんなに嬉しいことはありません。
そういう社員たちとこうしてめぐり会えたこと、一緒に仕事が出来ることがとても幸せだと感じました。

 

 

 

※記載内容は執筆当時のものです。株式会社リアライズは2023年1月1日に株式会社NTTデータ バリュー・エンジニアに社名変更しました。

 

 

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