【リアライズ通信(201302)】

このコーナーは、リアライズ社長の大西が発信するブログです。最近の出来事や、今後のビジネスへの考えを綴っています。

 

当社のデータマネジメント事業が大幅に伸び、忙しくて充実した2012年度も残すところ後3月だけになりました。
その理由は、昨今の政府の経済刺激策や株価の持ち直しなどに起因するのでも何でもなく、純粋に、「自社のビジネス上の課題を解決するための重要なアクションとしてデータマネジメントが必要になった」企業様が確実に増えているからだと実感しています。

生活やビジネスのあらゆる場面にITが普及し、様々な発生源から様々なデバイスを通じて産み出されているデータは、人々が業務を行ったり、商品を注文したり、モノが移動したりする「行動」を映し出します。
グローバルにビジネスを展開し、各地域で商品を生産し、販売している製造業様をイメージしてみてください。

その「行動」の現状は、データが産み出される地域ごとや企業体ごと、組織・部門ごと、業務システムごと(場合によっては、データを登録する人ごと)の単位でそれぞれに異なる意味を持ち、粒度を持っていることがほとんどではないでしょうか。
具体的にいうと、同じ商品や部品、顧客、サプライヤでも異なる表記や粒度も体系も異なる複数のコードが付番され、「受注とは何か」「原価とはどこまでの要素を含むか」といった基礎的な定義(意味)が統一されていないために、「何が、誰から、誰・何処に対して、どれだけ、いくらで、どう動いているのか?」が事業全体として把握できないことになります。

こうした「行動」が把握できない状態、分断された状態からデータを解き放ち、同じ行動を同じ行動として圀や組織などを超えて認識できるようにしなければ、世界的に近年注目されているS&OP(Sales and Operations Planning)なども当然侭なりません。
そして、ビジネスの「行動」を押さえるためには、システムが連携していたり、データモデルが合っているだけでは不可能であり、「器」「中身」、つまりデータが正確で、整合性や精度、鮮度を保っている必要があります。

まさに、私が年頭ご挨拶のブログで書かせていただいた『攻めのデータマネジメント』の一つの姿であり、その実現のためにはITを駆使するだけでなく、継続的なPDCAを回すための「体制・役割」「プロセス・ルール」などの「しくみ」の整備が不可欠になります。
『一度システムを作ったら終わり』では決して上手くいきません。

この取り組みには「データマネジメントを企業のDNA・文化として根差していく」という、これまでエンタープライズが意識してこなかった難題を解決していかなければなりませんが、当社は15年の長きにわたって培った経験、ノウハウとメソドロジー・方法論を最大限活用して、お客様を強力にバックアップしてまいりたい所存です。

最後に、私が理事兼運営委員長を務める(社)日本データマネジメント・コンソーシアム[JDMC]のアニュアルカンファレンスが3月13日(水)、目黒雅叙園にて開催されますので、改めて告知させていただきたいと思います。

基調講演を含め合計14に及ぶユーザ企業によるセッション、12の専門ベンダー企業によるセッションから構成され、韓国政府におけるデータガバナンスの実際や流通、製造、金融など様々な業種の企業様による多彩なデータマネジメントへの具体的取り組み事例が講演されます。
http://www.seminar-reg.jp/jdmc/dm2013/timetable.html

第2回目のカンファレンスとなる今回は、新たにチュートリアルが設けられ、私も『データマネジメントとは何か? その必要性と本質を解説』と題して講演させていただきます。
データマネジメントがうまく出来ていない時に企業はどのような問題をこうむるか、はたまた、それがうまくできた暁にはどのようなベネフィットが享受できるのか、なるべくわかりやすい実例を紐解きながら「データマネジメントとは何か」という難しいテーマについてご説明したいと考えております。
http://www.seminar-reg.jp/jdmc/dm2013/timetable.html#E1

今年も蒼々たる企業様たちが集まってくださいました。
これだけのユーザ事例コンテンツが集まるカンファレンスは、他でも類を見ないと思います。
皆さまの必ずお役に立つと信じておりますので、どうぞ会場に足をお運び下さい。
何とぞ宜しくお願いいたします。

お申し込みは、こちらから。

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※記載内容は執筆当時のものです。株式会社リアライズは2023年1月1日に株式会社NTTデータ バリュー・エンジニアに社名変更しました。

 

 

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