顧客データマネジメントBasic開発秘話 ~短期間・低コストが喜ばれる本当の理由~

2020年5月に顧客データマネジメントBasicサービスをリリースしました。

 

従来のリアライズが提供するデータマネジメント・ソリューションより短期間・低コストで利用できることが特長のサービスですが、なぜ今このサービスをリリースしたのかをサービス開発者である取締役の櫻井へインタビューしました。

 

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顧客データマネジメントBasicはどのようなサービスですか?

社内で保有している顧客データの品質が悪く、データを使った活動が行えないといった悩みを抱えているお客様は多くいます。

しかし、リアライズの従来の顧客データ整備ソリューションデータクレンジング名寄せを実施していくには、半年以上の期間と何千万円といった費用がかかりハードルが高いのも事実でした。そのため、従来の顧客データ整備ソリューションを実施するにあたっては、何をどうするのか、どういったメリットや効果があるのかをお客様に深く理解していただく必要があり、それだけで多くの時間を費やしてしまいます。

こういった背景があり、お客様の顧客データの状態を検知し、簡単に名寄せをするとどういった効果があるのかを手軽に見ることができるサービスを作りたかったのがサービス開発の最大の理由です。

 

顧客データマネジメントBasicは、1回やっていただくと、どれくらいの効果が得られるのかが明確になりますので、もっと本格的に顧客データを整備したい、商品をはじめとした他のマスタでも必要だと思っていただけると考えています。

また、短期間で名寄せができるので、早く実益を取ることができるので、その後の本格的なデータマネジメントの取り組みについても経営者に説明がしやすくなると考えています。


 

顧客データマネジメントBasic 全体像

 

図:顧客データマネジメントBasicサービス全体像

 

従来の顧客データ整備ソリューションとの違いは何でしょうか?

従来の顧客データ整備ソリューションは、まず個別のデータを1件ずつ見ていきデータの状態をしっかり確認していくところから始めます。一方、顧客データマネジメントBasicは、ライトに顧客データの状態を検知しながらデータ統合していくので短期間で初期データを構築できることが大きな違いです。

 

複数のシステムやツールで管理している顧客データを統合したら、良い効果が得られるとお客様も認識していますが、その効果がどの程度なのか具体的な数値を出すことは難しく、なかなか大きな予算を確保するのが困難だという声をよくうかがいます。しかし、このサービスなら低価格なのでお客様もまずは試してみることができる。つまりデータマネジメントのハードルを低くし、取り組みを開始しやすくしたということになります。

 

 

従来の顧客データ整備ソリューションは、今現在も多くのお問い合わせをいただいているようですが、なぜ短期間・低コストの顧客データマネジメントBasicサービスをリリースしたのでしょうか?

データやデジタル技術の活用が加速しビジネススピードも上がっているので、わかりやすく短期間で効果を出せるサービスを提供したかったからです。

また、日本人は真面目な気質なので、顧客管理システムに登録する顧客情報はしっかり入力していると考える方が多いです。でも実はそうではないという事実に気付いてもらいたいというのも狙いです。こういった事実は、データの入力部門の人は知っていても、そのデータを使って何かを始めようとする部門の人は把握していなく、いざ始めようというタイミングで気付くケースはよく見かけます。

しかし、データの現状を明るみにするだけの調査サービスでは、お客様も手が出しにくいので、名寄せまで実施して具体的な効果を感じてもらえるサービスとしたかったのです。

 

 

初期データ構築では、Sansan株式会社が提供するSansan Data Hubも活用するとのことですが、具体的にはどのように活用するのでしょうか?また、今後はどういったソリューションを検討する予定でしょうか?

Sansan Data Hubを利用することで、お客様の基幹システムや各種ツールで管理している顧客データを、Sansanで管理している名刺データに紐付けていくことを考えています。Sansanのデータと紐付けることができれば、Sansan Data Hubによって帝国データバンクの企業情報など会社や個人における様々な情報を付加できるので、顧客データの活用方法が広がると考えています。

※Sansan Data Hubをご利用頂く場合は、Sansan並びにSansan Data Hubのご契約が別途必要となります。

 

一方で、より深くデータクレンジングを行いたいお客様にはData-Master® Platinumを利用して、データを1件ずつ見ながらお客様毎にルールを設計したデータクレンジング・名寄せを提供することも可能です。こちらは大掛かりになりますので、従来の顧客データ整備ソリューションの進め方で実施させていただきます。

 

今後は、Sansan Data Hubと、Data-Master® Platinumの中間あたりの価格帯で実施できるソリューションを検討していきたいと考えています。

 

 

初期データ構築後にオプションとして運用サポートが用意されていますが、具体的にはどのようなサポートをしてもらえるのでしょうか?

お客様のご要望にあわせて、サポートの範囲や頻度はカスタマイズして提供していこうと考えています。月1回、お客様のデータ運用上の課題をディスカッションするだけのライトなものから、データマネジメントの活動を企業全体に根付かせるためにお客様に付き添ってサポートしていくリッチなものまで、お客様の要望にあわせた運用をサポートをしていきます。

 

具体的には、顧客データを初期整備した後に、より多くのデータを統合できるよう、データの入力業務の見直しサポートなどがあげられます。

また、顧客データを整備することで一定の効果を感じていただいたお客様には、商品マスタやその他マスタもしっかり管理していきたいというご要望があることも想定しています。そういった顧客データ以外のマスタに対するアドバイスも可能です。

他にも、連携するツールやデータの種類が増えた場合のアドバイス、MDM構築のサポートなども実施します。

 

 

運用サポートはオプションの扱いですが、どんなお客様には必要だと考えていますか?

初期整備した顧客データを分析業務に利用する場合には、運用サポートを実施した方が良いと考えています。なぜなら、データ分析をするには顧客データだけでなく商品データ、売上データと連携させたり、ログデータやサードパーティデータを繋いで分析する場合が多いからです。活用するデータの種類が増えれば増えるほど、容易にデータ連携はできなくなるものですので、運用サポートの必要性が増します。

 

また、ビジネスは常に変化し、それにあわせてデータの活用目的も変わっていきます。こうした変化にあわせて最適なデータ運用を構築するためにも専門家のサポートは有効と考えています。

 

 

今後リアライズはどういった分野のデータマネジメントビジネスを強化していくのでしょうか?

あらゆるお客様のデータマネジメントを全体的に支援できるように、下記の4つの支援メニューを用意し、お客様の要望にあわせて提供していきたいと考えています。

 

1、データ分析基盤構築におけるデータマネジメントサポート

2、MDM導入におけるデータマネジメントサポート

3、顧客データといった「企業や人」に関するデータ整備

4、商品データといった「物」に関するデータ整備

 

これからもリアライズは、データマネジメントの専門会社として、お客様の目的にあわせて最適なデータマネジメント活動を支援し続けていきたいと考えています。

 

顧客データマネジメントBasicについて詳しい内容をお知りになりたい方は、下記お問い合わせよりご連絡ください。

 

 

 

※記載内容は取材当時のものです。株式会社リアライズは2023年1月1日に株式会社NTTデータ バリュー・エンジニアに社名変更しました。

 

 

 

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